小さなアボットとの出会い

皆さんは、隻腕の大リーガー「ジェームズ・アンソニー・アボット」をご存知でしょうか。

アボットは生まれつき右手の手首より先がなかったにもかかわらず、メジャーリーグで大活躍した偉大な野球選手である。そんな偉大な選手に憧れを持ち現在、最年少ながら活躍している選手の紹介をする。

彼は生まれつき左手の手首より先がない障がいを持って産まれた。

小学校3年生のことである。野球アニメ『メジャー』に憧れ、公園で野球をしている友達をうらやましく思い、グラブ無しで混ぜてもらった。ルールも知らなかったがピッチャーに憧れた。4年生になったころ勇気を出して地元の少年野球チームに体験、入部することに。

しかしやはり片手では守備もうまく出来ず、バットも皆と同じように思い切り振れない。「でも野球は好きだ。」そんな歯がゆい気持ちを持っていた。

「ここで限界なのか?やはり片手では…。」いつも練習終わりに心が折れそうだった…。

だがしかし野球は見捨てない。衝撃だった。自宅のテレビに映った偉大な野球選手。

そう「ジェームズ・アンソニー・アボット」

左腕だけで剛速球を投げ、素早くグラブを持ち替え、バント処理をこなす。ジム•アボットの存在を知った。

諦める暇も考える暇もない。もっともっと野球が上手になりたい。ひたむきに練習に励んだ。そのひたむきの姿勢を見た野球の神様はさらなる出会いを設ける。そうあの男の登場だ。

努力は必ず報われる。筆者はその言葉は信じない。ただ努力したもののみ得られる栄光や繋がりはあると信じる。そうだ彼のはひたむきな姿が少年野球チームを繋ぎ、保護者や関係者を繋ぎ、井上監督を繋いだのであった。

中学生1年生には障がい者野球チームに足を運ぶ。

そこで躍動している選手たちに目を奪われた。

そう思った頃には、もう足はグランドの上であった。

時は過ぎ、現在高校1年生になった。次は俺がやる番だ。

まだまだ課題はいっぱいだ。グラブの持ち替えの技術。根本的な野球の技術。高校球児に負けない体力づくり。

ただ課題はたくさんあった方が楽しい。もちろんそれを乗り越えられる。

だって障がいを乗り越えたのだから。

普段はクールでもボールを持てば熱い投球だ。そんな自分のプレーを見てくれといわんばかりの熱い投手になってほしい。

野球の神様はひたむきな姿を見逃さない。





筆者:幻の背番号「0」

日本身体障害者野球野球連盟加盟 阪神ダンデライオンズ

ブンゾーさんのもとに集まった様々な個性豊かな人たち。野球をこよなく愛し、野球を人生のルーツとして歩んできた者。一度は野球というスポーツをあきらめた者。また野球が好きでたまらないが心身の理由から挑戦のチャンスが巡ってこなかった者など。様々な情熱が集まり兵庫県より全国へ野球の楽しさを広めようと「ダンデライオンズ」は結成。ダンデライオンズの野球を一度ぜひ御覧ください。ようこそダンデライオンズへ

0コメント

  • 1000 / 1000